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ニュピ前日の宗教儀礼

昨日はバリ島全土で、ニュピと呼ばれる祝日になっていて、急病人や、急な出産などの緊急事態を除いて、一切の移動や外出が禁じられました。
空港や、他島からのフェリーなども運航が停止され、電気や火の使用も控えるのが望ましいとされています。
テレビの放映も停止されています。
インターネットも午前6時から停止するとの発表がありましたが、午前中は繋がっていました。
ニュピ前日は、先日紹介したムラスティのあとの、ニュピ前の大きな宗教儀礼が二つありました。
一つは村の境界の、大きな交差点などで午前中に行う、ムチャルという浄めの儀式。
もう一つは、午後から夜にかけて行われる、オゴオゴの巡航です。
どちらも、地面の下に潜む、悪霊を祓うという意味合いがあると言うことです。
今回は、午前中に、ウブドの王宮前で行われたムチャルを紹介します。




王宮とワンティランの間にしつらえられた式場。
この写真の左側に、プタンダ(僧侶階級)の祈りを捧げるための四阿が作られていて、王宮側に、象徴的な汚れを表す、ゴミなどを納めた祭壇がいくつか作られています。
ここでは僧侶の浄めの儀式の他に、宗教的なトペン(仮面)舞踊や、ダラムによる影絵人形(幕を張らずに行う)、儀礼的な闘鶏などの、宗教的な芸能も催されます。


ワンティラン(集会場)の西側に隣接するプラ・デサ・ウブド(村の中心的な寺院)には、供物と共に御神体の仮面などが安置されています。
これは、ムチャル儀礼のあと、ウブドの西側、チャンプアン近くにあるお寺まで、行列を組んで運ばれていきます。


ムチャル儀礼を行う2人の高僧。
右側がシバ派、左側がブッダ派の高僧です。




二つの流派は、身につける衣装などの違いで見分けられます。


その後ろの、ワンティランの一角に置かれたワヤン・クリッ(影絵人形)の舞台と、上演前に祈りを捧げるダランと呼ばれる人形使い。
今年はかなり若手のダランでした。




同時に式場の北側では、トペンが上演され始めていました。
上が、怒りの表情を表す、赤く塗った面を使用したトペン・クラス。
下が老人を演じるトペン・トゥオ。
宗教的なトペンは、踊りを見るのは神々だとされ、あまり観衆がいない場所で演じられることが多い。


式場に置かれた供物などに、プマンクと呼ばれる、平民階級の僧侶達によって、祈りが捧げられ聖水が振りまかれて、式場内が清められて行く。


儀礼的な闘鶏に使用されるニワトリ。
左足に、鋭利なナイフが縛り付けてある。
通常は1回行われるが、今回は4-5回繰り返し行われていた。


これは顔の上半分を覆う、小型の仮面をかぶった、トペン・ボンドレスという出し物。
内容は様々なようだが、世間的な出来事や、政治的な事柄を、おもしろおかしく風刺するような内容のものらしい。
言葉は、古代ジャワ語やバリ語で話されることが多いので、まったく理解は出来ない。


多数の婦人達によって踊られたルジャン。
これも宗教的な踊りで、寺院のオダランなどで見る以外は、見る機会は少ない。
今年のムチャルは、例年と比べて、かなり異なる内容の部分が多かったが、3月2日に行われた、ウブド王宮の王族の葬儀と関係があるのかも知れない。


儀式の最後に近く演じられる、トペン・シダカルヨ。
もっとも高度な技術が要求される踊りだとされている。
非常に宗教儀礼的な要素が強い舞踊だ。
一般には、寺院の内部で踊られることが多いので、見る機会は非常に少ない。
踊りの最後に、四方に祝福の言葉を述べ、黄色く染めた米を撒いて舞い納めをする。


道の交叉する部分と象徴的に置かれた汚れに、聖水を振りかけて清める。


最後に、村人達が清められた地面に座し、神に祈りを捧げて、ニュピに始まる新たな年の平安を祈って儀式は終了する。
今日はサカ暦1940年、ニュピが明けました。
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コメント

No title

> sak*****さんコメントありがとうございます。
ネットの切断についても、12時過ぎくらいにずれていました。
昼間はホテルの庭先を散歩していると、結構時間はつぶせます。
夕食(カップ?跟とパン)のあとは、前日撮った写真の整理、その後は寝てしまいました。
意外とやることはあるので、それほど退屈ではありません。

No title

ニュピ開けおつかれさまです。
バリの祭り不思議な感じですね
はじめて見たものばかり
ご紹介ありがとうございます!
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