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ニュピ


サコ暦の新年に当たるニュピは静寂の日。
この日は厳密には火の使用が禁じられ明かりもつけないのが好ましいとされる。
心を平安に保ち、静かに瞑想するというのが建前だが、庶民階級のバリ人がどのくらい厳密にこのようなことを守っているのか、守っていないのかはよくわからない。

この日は旅行者も外出が禁じられている。
これはクタ・ウブド・デンパサールなどの観光地で特に厳しく規定されているようだ。
トヤ・ブンカなどではそれほど厳しくないらしく、食堂や商店は閉まっているが、散歩などは自由に出来るらしい。
これに対しクタなどでは、知らずに外出した旅行者が、バリ人に取り囲まれて暴行を受けたというような噂も聞いた。

1946年に刊行された、コリン・マックフィーの「A House in Bali(熱帯の旅人)」にもニュピの記述があり、村の境に結界を張り、ここを超えることは禁じられているらしいが、村の中は自由に散策でき、友人の村人を訪問したというような記述も見られる。

この日は空港も閉鎖され旅客業務はすべて停止される。
急病人などでやむを得ない場合は警察へ届け出れば、病院まで搬送できる場合もあるようだ。
特に旅行者にたいする外出禁止は、無人の商店などにたいする盗難など、治安維持の部分もあるらしい。



1998年に撮影、上の写真はモンキーフォレスト通りの坂の下にあった、「スワスティ」ホテルの食堂から通りを見たところ。
下は向かい側にあった土産物店。
夜になって町の様子を見ようと思って、通りを見渡したが、自分の掌も見えないような完全な暗闇で、すぐに建物の中に戻ってしまった記憶がある。
最近はその頃と比べると、戸の隙間から薄暗い明かりがもれていたり、テレビの画面のちらつきが感じられたりして、少しずつ人の気配が濃厚になりつつあるように感じられる。
ホテルなどでは道に面したベランダなどの明かりはつけないように言われる。
プチャランなどに注意されると罰金などが科されると言うことを聞いた。

1999年の撮影、同じホテルのサンライズルームのベランダ。
このホテルは現在、デンマーク人オーナーの経営で、カフェ・シルバーという名前のレストランとアンティークの店になっている。

2000年に撮影したモンキーフォレスト通りの坂道。
ちょっとだけ通りに出て数枚写真を撮った。
普段は店が軒を連ね、旅行者やバリ人の姿が見えるが、この日ばかりは人っ子1人見えない。
もっともプチャランという自警組織のメンバーが、時々見回りをしていることがある。

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